息子が叩いたら音が鳴るおもちゃをわざわざ立ち上がって足で踏んで音を鳴らし始めた今日この頃です。
今回は以前働いていた大手個別指導塾の室長時代に出会ったある生徒の話をします。
この生徒と出会ったのは生徒が中学3年生の時です。
学校では野球部のキャプテンを務めており、地元では野球がうまいとある程度有名だった生徒です。
将来の夢はプロ野球選手でした。
高校の進路を決めるときに本人は兵庫県にある私立高校を志望しました。
その高校は野球部が強いことで有名で、甲子園にも何度も出たことのある強豪校です。
特進コースで受験しても野球部に入部することは可能でした。
本人は野球で高校3年間過ごすつもりでいたので、特進よりかは普通科で受験したいと思っていたようですが、
私とお母さまはいけるなら特進でいこうということで本人はしぶしぶ特進で受験し合格しました。
高校に合格しても塾は通い続けていたので学校の様子をその都度聞いていたのですが、ある日その生徒が泣きながら教室に来たのです。
なんと野球部を2日間で退部したのです。
話を聞くとこうでした。
野球部初日にランニングなどの基礎練習があり、生徒の練習の姿を見て監督から「お前は才能がないからやめろ」と言われたそうです。
本人は「嫌です」と2日目の部活に行ったのですが、やはり監督から「やめろ」と言われ退部せざる終えなかったのです。
追いかけていた夢を強制的にあきらめた瞬間でした。
よく「プロスポーツ選手になるから勉強しなくていいねん」とか、
「夢があるから関係ない勉強はしなくていいねん」とかいう生徒がいます。
この時に私は必ず勉強はしなさいと伝えます。
夢を追い続けることはいいことですし、その夢がかなうように全力で応援しますが、この先何がおきるかわかりません。
ケガをしてプロ選手をあきらめないといけなかったり、何か外的要因や物理的な理由でどうしても夢を追いかけられなくなったりと。
そのときに中学生高校生の子どもたちに何が残っているのか。
どんな夢を追いかけるにも、今学校で習っている勉強は知識の財産です。
勉強は夢に関係なくても必要です。
災害時のために備える非常用の防災セットみたいなものじゃないでしょうか。
頑張って勉強していたことでこの先救われることがあるかもしれません。
野球部を退部した生徒も気持ちを切り替えて猛烈に勉強して見事志望大学に合格しました。
そして、学校の先生になるという新たな夢に向かってがんばっています。
みんな、夢があってもなくてもまずはT'sLabつかもと研究所で一緒に勉強しよう!
個別指導T's Labつかもと研究所
室長